風船

空気の半分抜けた風船の
柔らかに弛んだ皮膚

部屋の片隅に落ちているそれは
子供の笑い声の跡

屑籠に捨てようか、空気は
どこから抜けたのだろうと思って

弾力のない皮膚の
不思議な柔らかさを探ってみる

ふにょ ふにょ
する

張りつめていた昔のきみの表情より
何か

頼りない、摑めない
でも

時間を画鋲で止めておいたら
割れちゃうよね

穴は探さないでおく
逃げた元気も取り戻さない

子供はぐっすり眠っているよ
だから

そのままでいいよ
労わるように

私は私を床に置く


2005.2.16

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